むうちゃんとおとうちゃんとジュニさんの"のほほん"おとぼけDAYS。

by yukaripod

狼花 新宿鮫Ⅸ

f0194020_2201112.jpg狼花 新宿鮫Ⅸ
大沢 在昌

カッパノベルス

一気に読めたけれど、単行本がノベルス化されたものだと考えたら文庫になるまで待っても、もしくは図書館で借りてもよかったかなー。







この9作目は、シリーズの中でわたしがいちばん好きな
6作目「氷舞」に出てくる香田軽視正、ロベルト村上こと
仙田が出てくるとあって期待していたんだけれど、この
キャラクタ達の幕引きにしては、ちょっと物足りなかった。

香田警視正が、自分の身に起こったことによって考えや
行動が縛られていく、周りが見えなくなっていく様は
痛々しいほどだったけれど、共感はできないというところが
この作品のすべてかな、わたしにとって。

仙田も、ロベルト村上として出てきたころは、正体不明な
ところが魅力的だったのに、今回いろんな鍵を握る明蘭
という中国人女性のために人が変わってしまう。
明蘭を大事にし過ぎなければ、愛していると言えたならば、
命を落とすこともなかったのだろうか。

人間は変わってしまうもの。

変わってでも守りたいものがあるだろうか。
そうして守られたものは幸せだろうか。

孤独な警察官、鮫島は、仙田を失い、香田を失い、これから
誰と戦うのだろう。警察という組織に立ち向かうには余りにも
非力すぎる。宮本の手紙(遺書)はいつまで盾になるのだろう。

というわけで、なんだかんだ言っても、まだまだ鮫島から目が
離せないのです。
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by yukaripod | 2009-01-09 21:59 | 本・音楽・映画